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「エンターテイメントと認知」研究ステーション主催講演会
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本講演は、6月に電通大で承認された「エンターテイメントと認知」研究ステーション
主催のものです。本研究ステーションは、新しいエンターテイメント技術の開発、及び、
エンターテイメントが人間の認知に与える影響を科学的に検証することを目的とした研究
グループです。エンターテイメントコンピューティング、ゲーム情報学、認知科学、脳生理
科学をキーワードに学際的な研究者の共同研究を促進すると共に、当該分野の新たな研究成
果を発信していきます。
8月21日に以下の二つの講演を行うことになりました。改めてご通知いたします。
日時:8月21日(月)11:30−12:30
場所:電気通信大学 情報工学科 西9号館3階AVホール
題目:メタ認知的言語化〜自己開拓のツール&構成的研究の方法論〜
講演者:諏訪正樹(中京大学情報理工学部教授)
概要: 身体知の学習、独自感性の開拓に関する認知科学的な研究を紹介する。身体知
の学習や感性の開拓という認知プロセスは、身体が環境を知覚し、そこに意味を見出し、
身体との関係を漸次的に構築するという一種の創造的な自己掘り下げ作業である。それ
らの認知過程を明らかにするためには、本人が環境に対して何を知覚しどのような意図
でどう身体を動かしているかに関する内的データを探求する必要がある。筆者は、メタ
認知的言語化という方法論がこの種の研究に必須であることを唱えて来た。筆者の唱え
るメタ認知的言語化は単なるthinking of thinkingではない。環境と自分が一つのシス
テムをなしている系において、システムの構成要素である自分がシステムで行われてい
るインタラクションをシステムの内側から観測するという内部観測的行為である。内部
観測であるからこそ得られるデータがある。また内部観測であるが故に、自分と環境の
間で行われているインタラクション自体をaffectする。affectするが故に、自分と環境
の関係が漸次的に変化し、自己掘り下げ作業が促進される。スポーツ、感性開拓などの
多くの例を示しながら、メタ認知的言語化の方法論について紹介し、認知科学研究が取
り得る道を議論する。
日時:8月21日(月)13:30−14:30
場所:電気通信大学 情報工学科 西9号館3階AVホール
題目:「エンタテインメントコンピューティング」
講演者:松原 仁氏(はこだて未来大学教授)
概要:従来の情報処理技術はもっぱら効率をあげることを目的としてきたが,最近になって
効率をあげることではなく中身を充実させることに焦点があてられるようになってきた.
エンタテインメントは娯楽や遊びと解釈されることが多いが,従来は人間を幸せにするもの
やことを意味している.広い意味でのエンタテインメントの中身を充実させるために情報処
理技術を用いる新しい研究領域が「エンタテインメントコンピューティング」である.
この領域には,コンピュータグラフィックス,バーチャルリアリティ,ゲーム情報学,コ
ンピュータ音楽,ロボティクス,認知科学,人工知能などさまざまな領域が関係している.
2002年に日本で最初の国際会議が開催されてから毎年国際会議が開催されており,世界的に
関心を持つ人が増えつつある.ここではエンタテインメントコンピューティングの概要につ
いて実際の研究例を示しながら述べる.
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